MTGのデッキの基本系統は『ビートダウン』『コンボ』『コントロール』の3種に分類されます。
そしてそれは3すくみの状態にあるといわれています。確かに基本はそうかもしれません。

しかし、現実にメタゲームを見ているとこの3系統の理論では収まりきれない事態が多々起きています。

実用できない理論は、もはや理論とは言えません。
そこで本日は「それはなぜか?」ということをテーマに、MTGの基本デッキタイプについて考察し、それを通じて実用性のある新しい考えかたを提案してみたいと思います。

そのためにも、まずは基本3系統のデッキについて書くところから始めましょう。

・『ビートダウン』
このデッキの本質は、「強力な生物や攻撃的なスペルを使い、いち早く対戦相手のライフを0にすること」を目標にしたデッキタイプです。
個々のカードパワーの高いものを使い、強引に押し込む非常に攻撃的なデッキといえます。
一般的には「妨害手段が乏しいためコンボに弱く、またそのキーカードに依存しない構成と速さゆえにコントロールに強い」と言われます。

『コンボ』
このデッキの本質は、「個別の特性を持った何種かのキーカードの組み合わせにより、それをそろえることでゲームに勝利すること」を目標としたデッキタイプです。
対戦相手の行動に左右されずあくまで自分のピースを揃える、ソリティアゲームのようなデッキと言えます。
一般的には「特定のカードを対応されてしまうと止まるので、妨害手段にたけたコントロールに弱く、妨害手段の乏しいビートに強い」とされています。

『コントロール』
このデッキの本質は「対戦相手の行動を制限し、徐々に自分が有利な状況を作ることでゲームに勝利すること」を目標としたデッキタイプです。
対戦相手の行動に常に回答を模索し、アドバンテージを取れる形で受け流してゆく非常に守備的なデッキと言えます。
一般的には「キーカードに依存せず展開の早いビートに弱く、キーカードを止めれば止まるコンボ」に強いと言われています。

以上、3系統のデッキ特徴の理論を書きました。
ではなぜ、上記の基本理論に実用性が無いのでしょうか?
その理由について考えてみました。

【基本理論と現実のメタとの違い】
・基本崩壊:ビートもコンボに対しての妨害手段があり、コントロールも速度負けせず、コンボも妨害手段を持っている。
・複雑化:基本系統のデッキタイプでは弱点が露骨で、他の系統の要素を加えで無ければ勝てない。
・同系統の試合がじゃんけんのように「あいこ」では無く勝ち負けが付く。

などの理由が考えられます。
つまりこれは単純に、「系統理論に忠実な純粋なデッキはあまり存在しない」ということだと思います。
だからこそ基本理論はもはや通用しないのでしょう。

ではどのように分類すればこの基本理論に実用性を持たせることができるのでしょうか?
いかなるデッキもこの3系統に帰属するのであれば、その要素の比率で表現できるのではないかという考え方です。

実用性のある系統分析
『ビートダウン×コントロール×コンボ』
3種のデッキの要素を比率で出すとより細かく分類することができます。

たとえばカナディアンスレッショルド
このデッキは『ビートダウン7:コントロール3:コンボ0』という感じに。
こうすることで同じ系統のデッキにも特性を持たせることができるので「あいこ」現象を軽減し理論値による白黒は付け安くなると考えています。

図にするならば基本系統の三角形をベースに六芒星にし、それを円で囲うイメージでしょうイメージでしょうか。2系統のデッキであればその円周上に点が打てます。
3系統のデッキは円の中心に打つ感じでしょうか。中央に近づくと特徴分類がしにくいデッキと言えます。
このように系統分けすることで基本理論をベースにメタゲームにあわせてデッキ系統分けができると考えています。

また実用性を意識するならなるべく2系統で表現すべきですね。
そうすることであらたな3系統と考えることができるので

新3系統
『ビートダウン×コントロール』
カウンターやハンデスが入ったビート全般
生物を主体としたコントロール全般
『ビートダウン×コンボ』
生物を展開するコンボデッキ全般
必殺コンボを積んだビート全般
『コントロール×コンボ』
コンボを決めるためにカウンターやハンデスを行うコンボ全般
盤面をコントロールするために強力なコンボを駆使するコントロール全般


以下 参考
ランドスティル『コントロール10』
CTG『ビートダウン1:コントロール8:コンボ1』
マーフォーク『ビートダウン6:コントロール4』
ZOO『ビートダウン9:コントロール1』
バーン『ビートダウン10』
ゴブリン『ビートダウン9:コンボ1』
ドレッジ『ビートダウン3:コンボ7』
ベルチャー『コンボ10』
アドストーム『コンボ7:コントロール3』
スニークショウ『コンボ4;コントロール5:ビートダウン1』
スタックス『コンボ2:コントロール8』


これで同じ系統でも、CTGはマーフォークよりもコントロールに近いので「コンボに有利でビートが苦手」となります。もちろん構成によってかわるしまぁ参考程度までですが。

しかし、いろいろ駄文書きましたが、この辺の構造も理解し日々考察すること自体がプレイング置いても構築に置いても意味があることなのでしょう。

コメント

蟲とーくんの中の人@未確認で進行系
2011年9月12日18:00

すごく参考になります。

あとリンクさせて頂きましたので、よろしくお願いいたします〜。

ふぁーれんはいと
2011年9月12日18:32

コメントありがとうございます。

宜しくお願いします!

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